「Like a purple Sky」




<あらすじ>

「世界はふたつに分かれてる。君の居る世界と、君の居ない世界。」

2030年、政府は増加を辿る犯罪や経済の停滞への対策を発表した。
「劣等遺伝子排他条例」「低俗芸術排他条例」
高校三年のセンター試験により「劣等」と見なされた者は<赤>の世界へ脱落し、一生雑務をこなす。
優秀な遺伝子を持つ者だけが地上の<青>の世界で生き、子孫を残すことが許されるのだ。

「君の居ない世界でどうやって呼吸をすれば?」

青と赤の世界に引き裂かれた恋人、ソラとリク。
青の世界で美大に進んだリクは描きたい絵を描くことが出来ず、
赤の世界で雑務をこなすソラは自分がまるで機械になったかのような錯覚を覚える。
呼吸を忘れた街、呼吸を忘れた人々、呼吸を忘れた芸術。
そしてソラを取り巻く赤の世界の人々。

捨てられない未来、どうしてお会いたい誰か…。

さぁ、指を咥えて泣くのにはもう飽きたろうが!
走ってみろよ!何処までだって!
肩でゼェゼェと息をして、気管を擦る呼吸、それが生きている感覚!

「怖いモノなんて何もない。失うのが怖い程、大切なモノは持ってない。
だから後は得てゆくだけ!」

「死んだっていい…君に会いたい!」

戦え、両腕をなくすまで!走れ、両脚を失うまで!
絶望するのはそれからだ!




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<キャスト>

浅井 裕子
飯島 真弓
北島 裕佳
塩谷 麻美
袴塚 真実 (サルとピストル)
平井 千尋
三浦 佑介 (サルとピストル)
三明 真実
薬師寺 尚子 (サルとピストル)
保田 由香利
山田 かまぼこ(サルとピストル)




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<スタッフ>

(舞台監督)
西村 耕之

(舞台美術)
西村 耕之・YAN

(照明プラン&オペレーター)
芝原 弘

(音響オペレーター)
高橋 亜季 (涙)

(制作)
佐藤 庸

(ダンス振り付け)
新井”写輪眼”サトミ





<作・演出あんぢの今思う感想>


それまで学校の文化祭でやってきたやさぐれが
お外に出て打った初めてのお芝居。
色々わからないことだらけの部分もありましたが、
色んな方のお力添えで何とかやり切りました。
明日への第一歩ですね(笑)
見にいらして下さった皆様、本当に有り難う御座いました。

バビロンが小劇場としては若干広めであったことにプラスして
舞台を変形で作ってしまったため、
稽古場によってはあんぢの座るスペースは
幅50pの二等辺三角形程しかなかった。
通し稽古の時はあんぢはそこに体育座りで縮こまり、
MDデッキに挟まれて恐縮しながらダメ出しを書いていた。
閉所恐怖症のあんぢには精神的虐待だった。

そして「モルヒネ★ガール」の頃に始まったあんぢのカカシ先生LOVEがまだ続いており、
稽古の合間を縫って忍者ドーム’06に出かけた日には
稽古場で何かに付け「カカシ先生」を連呼し、カカシ先生のムービーを見せては迷惑をかけていた。
そして庸君はこの頃山に籠もっていた。
日焼けして帰ってきてホルンのキーホルダーを寄越してきたのもこの時。

それとこの公演、何故かあんぢは作・演出にプラス音響オペもやっていた。
オペをやりながらダメ出しを書くなんて正直もうやりたくないです(笑)



<稽古中に困ったこと>

「浅井裕子に似合う衣装が無い」
役のイメージと浅井裕子に似合うとゆう条件を満たした服がなかなかみつからず困った。
保田由香利の着ていた茶色のツナギを着せたら何だかウンコの様だった。
なのでウンコのモノマネウンコの自己紹介などを散々やらせて笑い者にし、
浅井裕子の心に深い傷を負わせた。

「どいつもこいつも脚本に勇気付けられていた」
何だか熱くポジティブな脚本を書いてしまったせいか、
凹んだり煮詰まった人間は台本中の自分の言う台詞に勇気付けられていた模様。
勇気付けられるのが役者やお客様だけなら作者冥利に尽きるのだが、
書いたあんぢ自身までそうだったのでお話しにならない。